June 06, 2008

<タクシー接待>上客を抱え込み…バブル後に常態化

 深夜帰宅で利用したタクシー運転手から財務省職員が現金や金券の提供を受けていた問題で、運転手らの証言から過剰接待の実態が明らかになった。業界では「居酒屋タクシー」などと呼ばれ、約20年前から常態化していたという。国土交通省はタクシーが客に現金を提供する行為は道路運送法に違反するとの見解を示しており、波紋は広がりそうだ。【曽田拓、内橋寿明、窪田弘由記】

 ◇元祖は朝食提供

 複数の個人タクシー運転手によると、客に酒やつまみなどを提供するタクシーは主に個人タクシーで、業界では「居酒屋タクシー」や「スナックタクシー」と呼ばれている。早朝出勤や深夜帰宅の多い航空会社職員を顧客に持つ運転手が、朝食のおにぎりや夜食の弁当とビールをサービスで渡していたのが広まったとされる。ある個人タクシーの運転手は「もう20年ぐらい前からやっている」と話す。

 その後、他の民間企業や官公庁の顧客にも拡大。バブル景気でタクシーが不足していた時期は、顧客が「帰りの足」として得意先の運転手を見つけていたが、今は立場が逆転。運転手が、客をつなぎ留めるために過剰なサービスを始めたケースのほか、上客に名刺を渡して個人的に「営業」をかけたり、小さなグループを作り客を融通しあうといったケースもあるという。

 ◇一線越えてる

 霞が関を営業エリアとしている60歳代の運転手は「客に『このタクシーはビールを置いてないのか』と言われ、驚いたことがある。自腹でビールなどを用意してまで、携帯1本で長距離が約束される上客を抱え込みたい気持ちは分かるが、役人相手にやるのは(モラルの)一線を越えてしまう気がする」と話す。

 東京都内では最大の個人タクシー組合で、「でんでん虫」マークで知られる都個人タクシー協同組合(中野区)は「アルコールの提供など、運賃の割り戻しにあたるものは禁止している。タクシーチケットは組合と顧客で団体契約を結んでおり、運転手が個人の利益を求めるのは組合として迷惑だ」と困惑する。

 「ちょうちん」マークの日個連東京都営業協同組合(豊島区)の役員は「割り戻しやチケットの金額上乗せは、発覚すればペナルティーを科している。安全、快適な運転という本来のサービスではなく、ビールで競争するようでは情けない」と話す。

 ◇職員処分へ

 額賀福志郎財務相は6日の閣議後会見で「公務員は公正に国家国民に奉仕するのが仕事。あるまじき行為でショッキングに受け止めている。常識的には考えられない」と不快感を示し、関係した職員を処分する考えを示した。冬柴鉄三国交相も閣議後会見で「現金については料金の割り戻しに当たる」とし、道路運送法に違反するとの見解を示した。しかし飲食物については「営業努力の範囲内ではないか」と問題がないとの認識を示した。

6月6日13時46分配信 毎日新聞

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April 19, 2008

<財務省>国の財政は夕張以下 試算示す

 財務省は18日、国の財政が財政破綻(はたん)した北海道夕張市よりもはるかに悪化した状況に置かれている、との試算を財政制度等審議会(財務相の諮問機関)に示した。地方自治体の財政健全度を測る指標の「実質公債費比率」を国に適用すると、04~06年度の3年間の平均値が80.4%となり、国の財政の悪化度合いは夕張市(38.1%)の倍以上のレベルになるとしている。09年度の予算編成に向けて国の財政が極めて厳しいことをアピールすることで、地方自治体からの地方交付税増額要請をけん制する狙いがあるとみられる。

 実質公債費比率は税収など歳入に対する公債の元利金償還など借金返済の割合を示す指標。数値が高いほど財政状況が厳しいことを示す。「地方財政健全化法」に基づき08年度決算から全国の地方自治体に適用され、この数値が35%を超えると「財政再生団体」に指定され、新たな公債発行の制限や厳しい歳出抑制などの措置が義務付けられる。

 04~06年度の平均値で実質公債費比率が35%を超えるのは、夕張市のほか長野県王滝村(42.2%)と北海道歌志内市(36.7%)で、都道府県レベルでは北海道(20.6%)が最高。単純に地方自治体と国を比較できないものの、実質公債費比率で見れば、国の財政の深刻さが裏付けられた。【清水憲司】

4月18日20時20分配信 毎日新聞

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April 16, 2008

道路財源「拡大解釈」、自治体への交付金でハコモノ600件

 国が道路特定財源などを使って区市町村の都市再生事業を支援する「まちづくり交付金制度」で、2004~07年度の4年間に、観光交流センターや多目的ホール、公営住宅など“ハコモノ”の建設が600件を超えていることが読売新聞のまとめでわかった。

 交付金に占める道路財源の比率は年々増加し、7割に達している。道路整備とセットにしながら道路財源の使途拡大が着々と進んでいることを裏付けており、専門家からは「無駄遣いの温床」と厳しい批判が出ている。

 この制度を所管する国土交通省によると、市街地再開発の一環として道路整備とセットになったケースも多く、これまで区市町村の申請が認められなかった事例はないという。

 04~07年度の交付金総額は773区市町村の計8070億円で、道路財源からは4割の計3313億円が支出された。道路財源の比率は04年度は2割強(300億円)だったが、年々増加し、07年度は7割(1708億円)に上っている。

 自治体が参加したまちづくり交付金情報交流協議会によると、交付金の主な使途は道路整備が1032件で最多だが、駐車場や広場など「地域生活基盤施設」925件、公園整備578件のほか、観光交流センターや地域交流センターなどの都市施設も428件、公営住宅も190件に上る。このほか、広島市民球場に代わる新球場(交付金約7億1100万円)や、栃木県では足湯施設(同約2億2400万円)に充てられたケースもあった。

 国交省では、交付金から道路整備に充てられた総事業費は約3600億円(全体の45%)としているが、道路整備以外の支出の目的別内訳については把握していないという。同省は「都市再生は道路整備と関係が深い。交付金から道路整備にいくら使われたか意識しながら、道路財源から見合った金額を投入しているので、不適切な支出とは考えていない」と説明する。

 五十嵐敬喜・法政大教授(公共事業論)の話「国交省が道路財源の余剰分も使い切り、既得権を守ろうと、使途拡大に汲々(きゅうきゅう)としているのは明らか。申請内容の吟味も甘くなりがちで、公費のばらまきに近く、無駄遣いの温床をつくっている」
4月16日3時0分配信 読売新聞

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<労災>5万件超が「漏れ」 厚労省実態把握へ 06年度

 社会保険庁が、政府管掌の健康保険の診療報酬明細書(レセプト)を調べたところ、本来は労災認定(労災保険)の対象であるケースが06年度で5万件以上もあることが分かった。これらの中には、事業主が意図的にその事実を隠ぺいする「労災隠し」が多数含まれているとみられ、厚生労働省が本格的な対策に乗り出す。今後、社会保険庁のデータなどを基に、労災請求に関し事業主の圧力がなかったかなどを調べ、悪質な事案には積極的に刑事処分の適用を検討する。

 労災隠しは、事業主が無災害記録の更新や事業受注の継続などを図るため、事故を隠すなどして行われるとされる。健保は、労災の治療に適用できない規則だが、発覚をおそれて使われる。こうした労災隠しについて、労働基準監督署は悪質なケースを労働安全衛生法違反で送検。その件数は90年に31件だったのが、06年は138件にまで増えている。

 一方で、健保の申請を受ける側の社会保険庁は膨大なレセプトの中から、健保の対象とはならない労災や交通事故などを探すが、こうした調査の結果、労災だったとされた請求は06年度で5万471件(15億4000万円分)にも上っていた。本来仕事中であるはずの平日に外傷を負ったケースなどに注目し、探し出した。

 厚労省が今回打ち出した対策では、全国の労働局が当地の社会保険事務局に、災害が発生した理由や場所などが記載された情報の提供を受ける。これを基に、被災者に対して、労災請求をしなかった理由や災害発生状況なども尋ねる。その上で、事業主が請求を抑止していることが疑われたり、重大、悪質な法律違反、虚偽報告がされている場合は、事業主に適切な指導、監督を実施。労災隠しが確認されれば、刑事処分も含め厳正に対処するとしている。

 また厚労省は、最近、製造業などで偽装請負が横行し、事業主責任のあいまいさなどから労災隠しにつながるおそれがあるとも指摘。東京、大阪、福岡などの労働局が、労使の代表者で構成する「労災報告の適正化に関する地方懇談会」を開催し、労災隠し対策での要望や提案についてとりまとめる。【大島秀利】
4月16日2時33分配信 毎日新聞

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March 17, 2008

新銀行東京、知事提唱の芸術事業から絵画購入…05年秋

 東京都が設立した新銀行東京(千代田区)が2005年秋、石原慎太郎知事が提唱した文化振興事業の「トーキョーワンダーサイト(TWS)」を通じて、3枚の絵画を計約52万円で購入していたことが16日、読売新聞の調べでわかった。

 知事本人が銀行に購入を持ち掛けていた。TWSの事業責任者は知事の四男の友人で、新銀行が美術作品を購入したのはこのケースだけだった。購入時は、すでに不良債権が発生し始めており、石原知事と新銀行との関係が改めて問われることになりそうだ。

 都や新銀行などによると、石原知事は新銀行の開業直前の05年3月ごろ、本店を視察で訪れた際、「殺風景だから、ワンダーサイトで発表している作家の作品を飾ったらどうか」などと提案した。

 これを受け、新銀行は営業や資金担当などの担当者による絵画選定委員会を設けて購入を検討。同年11月ごろ、TWS側から持ち込まれた若手画家4人の作品計5点の中から、2人の絵画計3点を計51万6000円で購入したという。

 新銀行が絵画を購入した時期は、すでに融資の焦げ付きが始まっており、05年10月から06年3月にかけて、無担保融資などが行われた企業の債務不履行は24億円に上っていた。

 購入した絵画は本店や各店舗の応接室などで約半年ずつ持ち回りで飾られていたが、昨年9月以降、本部の倉庫に梱包(こんぽう)して保管されている。
 TWS事業の事実上のトップの館長は、石原知事の四男の友人で、外部の専門家である都参与に迎えられた今村有策氏。06年11月には、画家の四男が同事業に助言する諮問委員として、公費で海外出張していたことなどが明らかになり、昨年春の都知事選では、石原知事の公私混同などと批判を浴びた。

 新銀行は、多額の不良債権の発生などで、累積赤字が936億円(昨年9月末)に上り、都が経営を支援するとして、400億円を追加出資する予算案を都議会に提出している。

 都は、新銀行の経営難は、甘い融資審査を続けた開業時の旧経営陣の責任と主張しているが、「開業前の都の計画が過大で、経費が膨らんだ」との指摘もある。石原知事は開業当時、新銀行を「我が銀行」と呼んだが、最近の都議会などでは、「都は株主に過ぎない。私がすべて事業を進めたような指摘は全くあたらない」と語っている。

 石原知事側は「TWSで支援している若手芸術家のチャンスを広げる意味もあり、視察の際に購入をアドバイスした。どちらも都が進めた事業で、作品の値段が上がれば銀行にもプラスになる」と話している。
3月17日3時6分配信 読売新聞

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道路会計からタクシー代、地方整備局が5年で23億円

 国土交通省の出先機関である地方整備局で、ガソリン税などの道路特定財源を原資とする道路整備特別会計(道路特会)から、道路部局関係職員のタクシーチケット代金として、2002年度から5年間で総額23億7800万円が支出されていたことが16日、明らかになった。

 道路特会は使途の拡大解釈が横行しており、野党や行政専門家からは、「不透明な道路特会からでなく、一般財源から出すべきだ」などとする批判が出ている。民主党は国会で追及する構えだ。

 道路特会の使途をめぐっては、ミュージカル上演や職員旅行の費用など、不適切な支出が相次いで明らかになっている。今回のタクシーチケット代金については、民主党の大久保勉参院議員が資料請求し、国交省が全国8か所の各地方整備局に照会して判明した。

 同省の調査結果によると、道路特会からのタクシー料金は、02~06年度までの5年間、毎年4~5億円以上が支出されていた。

 さらに、タクシー料金は、一般会計からも支給されていることが判明。一般会計分は、各年度ごとで6000万円前後にとどまっており、道路特会からの支出の多さが際立っている。

 地方整備局や、同局の下にある国道事務所など、道路部局関連の職員は全国に約1万2000人いる。国交省によると、道路特会からのタクシーチケットは、深夜残業の際の帰宅用や、日中の業務で公用車がない場合などに使ったという。

 道路整備特別会計法は、支出の条件について、「道路整備に要する費用」などと規定している。国交省は「道路関係の仕事をする職員のチケットなので、道路特会からの支出は適法だ」(道路局総務課)としている。

 しかし、新藤宗幸・千葉大教授(行政学)は「道路特会はチェックが働きにくく、タクシーチケット代への支出は論外だ。予算が必要なら、透明度の高い一般財源から出せばいい。さらに、年間5億円は高額で、本当にタクシー代として使っているかも不明だ」と批判している。

 民主党は、道路特定財源を審議する参院財政金融委員会などでこの問題を追及する予定だ。
3月17日3時6分配信 読売新聞

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